台湾で「最後の元慰安婦」が死去 唯一の生存者だった92歳女性
台北=石田耕一郎
2023/5/23 19:46

 台湾のNGO「婦女救援基金会」は22日、日本統治時代の元慰安婦のうち唯一の生存者だった92歳の台湾人女性が今月10日に死去したと発表した。基金会は、遺族の希望を尊重し、葬儀などを終えた後に公表したとしている。

 基金会によると、女性は、基金会が1990年代に台湾の行政当局の調査委託を受け、聞き取りによって元慰安婦だと認定した59人のうちの1人。女性は97年、台湾の行政当局などから「代償金」などを受け取った。2000年に東京で開かれた「女性国際戦犯法廷」にも参加したという。

 一方で、基金会は、女性が1995年に村山富市政権の主導でできた「女性のためのアジア平和国際基金」(アジア女性基金)で、「償い金」の受領対象とされたかは「わからない」としている。(台北=石田耕一郎)

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