部屋の外にも聞こえる怒鳴りあい

「先日、(自民党の)茂木敏充幹事長と(公明党の)石井啓一幹事長が会談しましたが、部屋の外にも聞こえるほどの怒鳴り合いになっていました」(自民党関係者)

衆院小選挙区の「10増10減」に伴う選挙区調整を巡り、自民党と公明党の対立が深まっている。発端は公明党側が「新設の東京28区(練馬区東部)にも候補者を擁立する」と通告したことだった。

「公明は、『もし自民党が東京28区を譲らないならば、東京の自民党議員には推薦を出さない』と一歩も引かない構えを見せています」(政治部記者)

公明党が強硬な姿勢を崩さない背景には、4月の統一地方選での日本維新の会の躍進がある。

「維新は、公明が議席を持つ大阪4選挙区と兵庫2選挙区に候補者擁立を検討しており、公明は最悪の場合、6議席を失う可能性がある。だから関西以外で小選挙区を獲得しようと躍起になっているのです」(前出の自民党関係者)

こうした公明党の態度に怒り心頭なのが自民党都連の萩生田光一会長だ。

「萩生田は新東京28区に、自分が面倒を見ている旧東京9区支部長で前衆議院議員の安藤高夫を擁立しようとしているため、公明の候補者擁立を飲めるはずがない。『俺の顔に泥を塗る気なのか』と怒鳴り散らしています」(地元政界関係者)