徳島県佐那河内(さなごうち)村の村立佐那河内保育所で、お盆にこぼれた牛乳を飲ませたり、他の子どもの鼻水を触らせたりする不適切な保育が行われていたことが27日、村などへの取材でわかった。

 村によると、保育所には約50人の園児が通っており、乳児クラスを担当する保育士2人が、2人の園児に対して不適切な保育を行っていた。2022年12月下旬、村が匿名の情報を受けて調査していた。

 村によると、新型コロナウイルス禍の21年5~7月に5~6回、園児1人がお盆にこぼした牛乳を保育士が集めてコップに入れ直し、飲ませていた。保育士は村の聞き取り調査に対し「牛乳をこぼしたら飲まなくていいと学習されたら困る。お盆はその都度洗っており、牛乳も限りがあるので飲ませた」と説明したという。

 また同年7月、同じ園児に、他の園児の鼻水を触らせた。22年1~3月には約30回、別の園児1人に紙おむつを2枚重ねてはかせていた。これらの三つの行為について、2人の保育士も認めたという。

 一方、関係者などによると、2人の保育士は他にも園児の苦手な食べ物や吐き出した食べ物を無理やり食べさせたり、園児に向かって「バカ」「アホ」などの暴言を発したりしていたという。毎日新聞はそうした不適切な保育の様子の一部を撮影した画像を入手した。しかし、村はこれらの事案について、調査の結果「行為があったとは確認できなかった」と説明した。不適切な保育が行われていた2人の園児の保護者には村が既に謝罪し、2人の保育士については処分を検討しているという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/91e794afd75dd031c455b25cc355343c63b7999e