初代ジャニーズのメンバーだった中谷良氏の1989年の著書『ジャニーズの逆襲』(データハウス)には、初代ジャニーズのメンバーと喜多川氏の出会いが描かれている。

それによると、朝鮮戦争が終わって5年後、1958年のある日。小学5年生だった中谷氏が、友人たちと明治神宮にある米軍基地に入り込んで、ラジコン飛行機を飛ばしていると、20代後半の男性から声をかけられた。

「ぼくたち!何してるんだ。こんなところで遊んでいるとしかられるよ」

アメリカ大使館に勤務していた喜多川氏との出会いだった。当時としては珍しかったハーシーズのチョコレートを中谷氏らに分けた上で、米軍施設のワシントンハイツ(現在の代々木公園周辺)にあったアパートの1室に招きいれてくれた。そこはたくさんのお菓子やゲームがたくさんある「夢のお城」だったという。中谷氏たちは後に初代ジャニーズのメンバーとなる3人とともに喜多川氏の部屋に入り浸るようになった。

そのうちのある日、喜多川氏と2人きりで部屋にいるとき、当時11歳だった中谷氏は喜多川氏から性的なスキンシップを受けたという。『ジャニーズの逆襲』の中で以下のように振り返った。

<ジャニーさんは、私の股間をズボンの上から執拗にさすってきたのです。「何するの、ジャニーさん。何か気持ち悪い」「いや、気持ち悪くなんかないだろう。気持ち良いはずだよ。こうすると」ジャニーさんは、ニヤリと意味ありげに笑って、ズボンの中から私の男性自身を探ったのです。>

後に初代ジャニーズになる3人の友人たちと話し合ったところ「どうやら全員、されたことに差はあれど、被害者だということが判明」したという。しかし、「変なおじさんなんだな」と笑う程度で、当時は被害者意識がなく、その後も喜多川氏による性的な行為は続いたと明かしている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/eb00d71ab127615ad772fa65941916d998d6e9fb