専門家「今後も高値が続く」

卵の需給や価格の見通しについて、東京農業大学の元教授で「日本養鶏協会」のエグゼクティブアドバイザーを務める信岡誠治さんは、供給不足と高値の状態が長期化する見通しを示しています。

このなかで信岡さんは、鳥インフルエンザの世界的な感染について「アメリカやヨーロッパだけですでに1億羽を超えるニワトリの処分を行っていて、鳥インフルエンザの発生が止まらない状況だ。渡り鳥が飛来する時期が過ぎても、国内にいる野鳥がウイルスを持っている状況が続くとみている。ウィズコロナではないが、どのようにしてウイルスと共存していくのか、深刻に捉えている」と述べ、感染の広がりが長期化する可能性を指摘しました。

また、卵の需給や価格の見通しについては「処分したニワトリの供給が回復するには1年近くかかることに加えて、海外から輸入したくても十分にはできない厳しい状況が続いている。餌やエネルギーのコストが下がるめども立っていないため、以前のように1パック100円のような特売にはならず、生産者もそうした販売に耐えられる体力はない。今後も1パック300円程度の高値が続くとみている」と述べました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230531/k10014083731000.html