メキシコ西部で遺体の入った袋を大量発見 行方不明者の捜索中

メキシコ当局は、西部グアダラハラ郊外の渓谷で、人体の一部が入った袋を45個発見したと発表した。

警察は、先週から行方不明になっていたコールセンターの従業員7人の捜索に当たっていたところ、これらの遺体を発見した。

性別が確認できる遺体もあるが、まだ不明のものもあるという。

現場は複雑な地形で光が入りにくいため、捜索はさらに数日にわたって続く見込みだ。

ハリスコ州検察庁は声明で、7人の捜索の中で得た情報から、ミラドル・デル・ボスク渓谷の捜索を始めたところ、人体の一部が入った袋を見つけたと説明した。

消防隊と民間防衛組織が警察に協力しており、ヘリコプター隊員が遺体の復旧作業を行った。

最初の復路は5月30日に見つかったが、複雑な地形と太陽光の少なさから、捜索は31日にされた。今後も全ての遺体が見つかるまで続くという。

当局は、遺体の数や身元、死因の特定も続けるとしている。

また、行方不明とされている7人の捜索も継続する。

メキシコでは、行方不明者が出る事件は比較的多い。 政府統計によると、行方不明者の数は10万人以上にのぼり、その多くが組織犯罪の犠牲者だという。加害者が罰を受けることはほとんどない。

政府統計では、2007年にフェリペ・カルデロン元大統領が「麻薬戦争」を開始して以降、行方不明者が増加している。

行方不明の届け出があった人の3分の4が男性だ。また、行方不明時に18歳未満だった人は全体の5分の1を占める。

行方不明者の親族は、政府はの対応は十分で、家族など近親者が失踪したと通報しても、当局は無関心だと批判する

国連はこの事態を、「大規模な人間の悲劇」と呼んでいる。

ハリスコ州は激しい麻薬戦争の中心地で、ハリスコ新世代カルテル(CJNG)や、そのライバルで2017年にCJNGから分裂したヌエバプラザといった強力な組織が存在する。州都グアダラハラ各地で暴力事件が発生している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d2ea43588d3c5d99a56f45fb887a327da96a9dfe