ロシアは侵攻後15カ月で少なくとも戦車2001両を失う

戦争中の兵器類の損失を集計する団体Oryx(オリックス)によると、ロシア軍とその同盟軍はウクライナ侵攻後の15カ月間で、少なくとも2001両の戦車を失ったという。

これはロシア軍と同盟軍がウクライナ侵攻前に保有していた現役戦車の3分の2に相当する。ロシア軍にとってさらに悪いことに、集計にはOryxのメンバーがソーシャルメディア上で視認できる戦車だけが含まれる。言い換えると、これは少なく見積もられた数字だ。破壊されたもの、損傷したもの、鹵獲(ろかく)されたものなど、実際の損失は5分の1から3分の1程度多いとみられている。

つまり、1年3カ月にわたる激戦でロシア軍は現役戦車の大半を失ったということになる。もちろん、それらはロシア軍にとって使用できる最高の戦車であり、あるいはそうだった。T-90やT-72B3、T-80BVなどだ。

ロシアの産業界は月に数十両しか戦車を生産できない。そのため現在ある戦車の大半は戦前に長期保存でくすぶっていたものだ。1970年代に開発されたT-72、1960年代に初めて生産された年代物のT-62、そして1950年代に登場したT-55やT-54すらある。

ウクライナ侵攻前のロシアにはおそらく古い戦車1万両が保管されていた。その多くはとっくに錆びていた。1万両のうち何両が修復可能なのか、ロシア大統領府以外、誰もはっきりと知らない。半分か、それとも3分の1か。

https://news.yahoo.co.jp/articles/48eb0ee7f36be88a6a544b2aebfc3120a37273b5