大阪出入国在留管理局(大阪市)の常勤女性医が酒に酔った状態で外国人収容者を診察した疑いがある問題で、野党の国会議員らが2日、大阪入管の石崎勇一局長から説明を受けた。参加者によると、この医師は1月20日、勤務中の様子に不審な点があり、呼気検査でアルコールが検出されたとの説明だったという。

参加したのは立憲民主、社民、れいわ新選組の現職と共産前職の計6人。石崎局長からは、医師は同日以降は診察業務をしていない▽常勤医としての雇用は続いている▽現時点で処分はしていない――との説明もあったという。また、参加者は収容者のブラジル人男性と面会。男性は「同室の収容者が鼻血を出した時、この医師から間違った薬を処方され、その後外部の病院で診察を受けざるを得なくなった」と話したという。

 社民党の福島瑞穂党首は名古屋入管でスリランカ人女性が死亡した問題に触れ、「入管難民法改正案の審議で医療問題も議論される中、酒酔い診察の疑いが隠蔽(いんぺい)されていたのは問題だ」と大阪入管の対応を批判した。(堀之内健史)
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