人種分類、時代遅れの誤った解釈 背景に欧州の宗教的世界観|【西日本新聞me】
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世界中にはびこる人種差別。実は、そもそも「人種」に科学的な根拠はない、という。でも日本人は黄色人種とされ、白人も黒人もいるのではないか。

「歴史的に見れば、日本人や東アジアの人たちを黄色人種と捉えるのは自然でも普遍的でもありません。中世の宣教師たちは、日本人の肌を『白い』と記しているんです」

「日本人が自らの肌を黄色いと考えていたわけでもない。安土桃山時代から江戸初期に日本人が描いた南蛮びょうぶ図を見ると、スペイン、ポルトガルの宣教師たちよりも、日本の身分の高い侍や女性の肌の方が白く描かれています」

人種の分類を示す「コーカソイド(白色人種)」「モンゴロイド(黄色人種)」「ネグロイド(黒色人種)」は、地理や世界史の教科書にも掲載され、広く浸透している。

「生物学的な根拠はなく、時代遅れの誤った解釈です。『人種』という言葉をあたかも生物学的に実体があるかのように科学用語、医療用語として使うことは人種主義(レイシズム)的だと見なされます」

「肌の色は、紫外線の強さの違いなど世界各地の環境に応じて差異が生じるのであって、...

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