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商品写真を見る限り、かなり大型のサバを利用しており、小型のサバを利用している場合に比べ原材料費はかなり高額となっていると思われる。コンビニの商品は原材料に厳格な規定・基準があり、同型でほぼ同じサイズのモノでなければ使用できない。例えば1尾のサバのサイズは『25~28cm』という幅ではなく、『25cmプラスマイナス5mm』という幅で商品企画を行う。ほぼ同型・同サイズのサバを漁で既定の数量を確保しようとすると、かなり大掛かりな商品の手配・確保が必要となる。

 恐らく原材料のサバはノルウェーなど北欧産と思われるが、漁では網の中にさまざまなサイズのサバが混在しており、セブンの規格・基準に沿ったサバだけを選定することになると、どれだけの歩留まりで規格・基準に合致したサバが獲得できるかということになる。規格・基準値よりも小さくても大きくても商品としては適さず、これだけの手間暇をかけて販売される弁当の価格を高いとみるか、安いとみるか、意見が分かれるだろう。

『もっと基準を緩めて、歩留まり率を上げて価格を安くすればよいのでは』とも思われるだろうが、日本人の消費特性として、同じ商品なのに、ものによってサバのサイズ異なれば、文句や不信感を持たれてしまうのではないか。コンビニ運営会社側に消費者を騙してでも暴利をむさぼるという発想はそこにはないし、その点に少しだけでも思いをめぐらせて『高い』『安い』を論じるべきではないか」

 持ち帰り弁当チェーンやスーパーであれば、同じような分量・種類の弁当がもっと安く買えるのではとの声もあるが、やはり、コンビニチェーンだと割高になってしまうのだろうか。

「これだけ『サイズにこだわった商品』だからこそ、持ち帰り弁当チェーンやスーパーなどで販売されている商品と差別化されることになる。サバやホッケなどの魚のウリは脂の乗りであり、概して大型であればあるほど、その価値が高まるといわれる。小型のサバなどを大量に調達すれば、より低価格で販売できるかもしれないが、セブンとしてはサバの味(型)に徹底してこだわるという商品企画であると考えられる。そのほうは差別化のポイントが明確であり、『当店弁当史上、最大級のサバ』などと打ち出して販売することが可能となる。

『価格は安いが品質は他チェーンで売られているものと同じ』となってしまえば、店舗としても売り込みは難しく、消費者からも『他チェーンと何が違うのか?』という評価を下され、購入に至らない。

 セブンには『絶対的差別化の追求』というテーマで商品の企画を進めてきた歴史がある。その一環で今回の商品の企画が立てられたのであるとすると、これだけ大型のサバの半身を使った弁当は、他社との明確な差別化がなされる可能性がある。その分の対価として、この値段に決められているのである。『コンビニだから高い』ということでは決してない。原材料確保などの内情を知らずして単に表面だけを見た評価を下すというのは、いかがなものだろうか」