利用者すべてが単独、いわゆる「ソロキャンパー」ならば、全員が黙りこくって痴呆症患者のように焚き火を眺めているだけなので、1mでもさほど問題ではないかもしれない。しかし、いくらソロキャンプが流行っているとはいえ、いまだ多くのキャンプ場ではグループキャンプが主流。酒を飲んで夜遅くまで大声で騒ぎ、マスクもせずに場内をうろつく連中で溢れかえっている。そして、施設側もそれを認識しつつ、ブームの追い風を逃さぬよう半ば放置している。それが現実なのだ。

要は、自分たちが蒔いた種。繁華街の地べたに座ってたむろしている路上飲みの輩と同列で扱われて当然の状況を、自ら作っているとも言える。

そうかといって、キャンプ場へ行く代わりに我が家で「キャンプもどき」に興じるというのも滑稽の極み。「庭キャン」ならまだしも、今回のブームは「部屋キャン」だの「OUTi DOOR(おうちドア)」だのといった珍語まで生みだし、室内でランタンや寝袋を並べて悦に入っているバカも少なくない。

ねえ、キャンプって? アウトドアとは? コンドームを着けてオ●●ーをしても、それを「セ●●ス」と呼びはしないでしょ!?

こんな惨憺たる状況の、キャンプブーム。空前絶後の大盛り上がりはいったいどのように生まれたものなのか。

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