慈善活動の一環で英仏海峡の横断に挑戦していた消防隊員のイギリス人男性が行方不明になっていることが明らかになった。海軍や警察などが捜索したものの、見つかっていない。

ダドリー出身のイアン・ヒューズさん(42)は、英心臓財団とミッドランズ航空救助隊、消防隊員の支援団体「ファイヤー・ファイターズ・チャリティー」に合わせて2万1000ポンドを寄付するため、横断に挑戦していた。

20日に英ドーヴァーを出発したヒューズさんには、支援ボートが同行していた。

英仏海峡は最も狭い幅が34キロメートルで、泳いでの横断には通常7~27時間かかる。

ウェスト・ミッドランズ消防署は声明を発表し、「慈善活動のために英仏海峡を横断しようとした主任の一人、イアン・ヒューズが行方不明となり、心を痛めている」と述べた。

ヒューズさんには、妻と子供2人の家族がいる。19歳から消防隊員として働き始め、現在は特殊救援ユニットに所属しているという。

仏グリ=ネの監視・救助作戦センター(CROSS)には、20日にグリ=ネ岬の沿岸で1人が行方不明になったと報告があった。その後、フランスとベルギーの海軍からヘリコプターが、さらにフランス海軍の哨戒艇が捜索に加わった。

一方、イギリスの王立救命艇協会(RNLI)は、支援要請を受けていないと認めている。

英仏海峡を泳ぐ人々を監視している海峡水泳・案内協会(CS&PF)は21日、捜索の結果「大変残念だが」ヒューズさんが見つからなかったと発表した。

海峡水泳協会は、ヒューズさんは同協会に関わっていないためコメントはできないとしながらも、ヒューズさんと家族に「思いと祈りを捧げる」と述べた。

BBCは、イギリス沿岸警備隊とケント警察にコメントを求めている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d904f464f83084711d5a0222b485782141155f58