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ホスト待ち女性の巣窟・深夜営業のパフェ屋 入り混じるホス狂い≠スちによる歓喜の笑みと死人の顔

大手グルメ検索サイトで「歌舞伎町」と入力すると、実に1500件近い飲食店がヒットする。駅前や新宿3丁目の店の一部もその数には含まれているが、やはり東洋一の歓楽街と呼ばれる歌舞伎町には無数の飲食店がひしめき合っている。

そして、さそりを出す中華料理屋、スタッフが全員メンヘラのバー、ホス狂いが集まる深夜営業のパフェ屋など、個性派ぞろいでもある。メンヘラのバーにはこんなエピソードがある。

毎日メンヘラの女の子がカウンター内に立つそのバーには、シフトには入っていない「非メンヘラ」が1人だけいて、誰かが休んだときのための臨時スタッフとして雇われているという。しかし、ほかの全員が重度のメンヘラであるため、必然的に「死にたい」「つらい」「ぴえん」などの理由から当日欠勤が相次ぐ。すると、「非メンヘラ」のスタッフがその穴埋めをすることになるため、結局のところ臨時要員の彼女が連日連夜、店に立っている状態なのだという。

ある平日の深夜、その店に入ると明らかに挙動不審な若い女の子がカウンターの中に立っていた。その子は臨時要員ではなく、ガチのメンヘラだ。目線は常に泳ぎ、酒を1杯作るのに動作があまりにも多い。私の連れの人間は車で来ていたのでウーロン茶を頼んだのだが、濃いめのウーロンハイが出てきてしまい、翌日車を取りにまた歌舞伎町に来るハメになった。
「何のクスリが好きなの?」と連れが聞くと、「そんなこと初めて会った人に言えないよ」と流されてしまったが、連れは過去にコカインにどっぷりハマったことがある人間だった。私はクスリに手を出したことがないので連れの話をポカンとした顔で聞いていると、女の子が異常な食いつきをみせる。そしてわずか5分後には「コカインとLSDが好き。ナチュラル(大麻)は物足りない」と、ゆるい口元でニヤリと笑いながら話していた。

深夜営業のパフェ屋は、アフター待ちのホス狂いの巣窟である。アフターとは、ホストクラブの営業後に客と担当ホストが店外で会うことだ。営業終了後に会議があったり、一晩に複数のアフターをこなすホストもいたりするため、深夜の歌舞伎町にはアフター待ちのホス狂いがあふれており、彼女たちの一派がこのパフェ屋に入り浸っている。

友だち同士で来ているにも関わらず、店内に響くのはネイルチップでスマホの画面を叩く音だけだ。みんな担当ホストからの連絡をひたすら待っている。「LINE来た!」と、1人のホス狂いの表情が一瞬で明るくなり、店を飛び出していく。なかなか連絡がもらえない子たちの表情はみるみるうちに暗くなり、夜が明けるころには死人のような顔になっていた。