https://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20230518/8000015960.html

愛媛みかん物流実験 品質管理が課題

物流業界の人手不足対策として愛媛から首都圏へのかんきつの輸送手段をトラックから船に切り替えた場合、品質管理やコストが課題になるという実証実験の結果がまとまりました。

実証実験はことし1月、JA全農えひめや農政局の関係者などが参加して行われ、通常は松山市の選果場からトラックで東京まで運ぶいよかんおよそ13トンを大型貨物船で輸送しました。
このほどまとまった報告書によりますとトラックと比べて1日多く時間がかかる船での輸送はいよかんの品質には問題がなかった一方、温州みかんなど水分が蒸発しやすいほかのかんきつは品質への影響は大きいとしています。
また、船での輸送コストはトラックと比べて25%程度高くなるということで、今後に向けては輸送に適した段ボール箱の大きさに合わせるため選果場の改修が必要になるほか、船内でも荷崩れしない箱の積み方の工夫も課題だと指摘しています。
愛媛のかんきつは6割が首都圏に出荷されこれらの95%以上がトラックで輸送されていますが、ドライバーの時間外労働の規制が強化される来年以降、人手不足で輸送に影響が出ることが懸念されています。
中国四国農政局愛媛県拠点は、「今後、全農えひめを中心に課題の解決に向けて取り組んでいくと思うので、できる限りサポートをしたい」と話しています。