はだしのゲン連載開始50年 見守った妻「怖くて読み通せなくても」

https://www.asahi.com/articles/ASR5Y5KC6R5YPTIL00B.html

 作品への関心が高まる中、作者の故中沢啓治さんの妻ミサヨさん(80)に、「ゲン」を制作中の中沢さんの様子や思いを聞いた。

 「ゲン」を執筆中、カリカリと音を立てていたペンが、ふっと止まったことがあります。ゲンの弟と姉、父親が原爆で家の下敷きになり、焼け死ぬ場面です。

 「ゲン」は夫の実体験を基にした作品で、自分の弟と姉、父親が家の下敷きになって焼け死んでいます。「描きたくない。でも、原爆の被害を残したい」という思いがあるから、身内の死も描かなくちゃいけない。それがつらかったんだと思います。