978: 977 投稿日:2013/06/16(日) 00:11:23.98
思わず泣き出してしまった自分を見て、元娘たちはヤバイと思ったのか自室に引っ込んでしまった。
俺は泣いて、泣いて、泣いた後、元娘への愛情が一切残っていないことに気がついた。
それからは直ぐだった。
俺は元嫁に離婚を切り出した。もちろん泣いて嫌がる元嫁だったが、元娘に言われた事を伝え、元娘がこんなに嫌がっているのだから一緒に暮らすべきではないこと、
なによりもう彼女を娘として見るのは不可能なことを説明し、なんとか離婚になった。
泣きながらごめんなさいと連呼する元嫁を見ているのはとても辛かった。まだお互い好き合っていたわけだし。
数年後、今日の事なんだけど、元娘から手紙が届いた。
本当はキモイなんてちっとも思っていないこと
遺伝子上の父より、俺のことをお父さんと思っていること
今でもお父さんが大好きなこと
もしよかったらまた一緒に暮らして欲しいこと
分厚い便箋にはびっしりと謝罪の言葉が並んでいた。
俺の一生のトラウマになった言葉は、「かっこいいと思って、つい」言ってしまったらしい。
最後まで読めなかった。手紙は箱に入れて押入れに封印した。
元娘には怒りも憎しみもないけど、ただただどうでもいい。
十年間娘と思って愛し育ててきた義娘を、たった一回の幼い失言でここまでどうでもよく思える自分の本性を知って修羅場中。
本当の父親だったらうまくやれたんだろうな、俺は欠陥人間だからかな
こんな自分が悲しい。