100年以上の歴史をもつ米誌ナショナル・ジオグラフィックが、社員として最後まで残っていた記者を解雇した。離職する複数の社員が明らかにした。

今回の削減の対象となった人数は分かっていない。親会社のウォルト・ディズニーは今年に入り、部門をまたいで数千人を解雇していた。

ナショナル・ジオグラフィックの購読者数は2022年末の時点で約170万。同社広報は28日、今後も月刊誌の発行を続けるとCNNに説明した。

「スタッフは変わっても、この仕事をする能力は変わらない。むしろもっと柔軟にさまざまな記事を掲載できるようになる」と広報は述べ、「今回の変化が悪影響を及ぼすといううわさや記事の質が低下するといううわさは単純に誤っている」と強調している。

レイオフのニュースは27日、退社する社員によって伝えられた。ナショナル・ジオグラフィックのサイエンス担当記者だったマイケル・グレシュコさんは、「今日は私がナショナル・ジオグラフィックで迎える最後の日」とツイートし、「同誌は私を含む社員記者とたもとを分かつ」と書き込んだ。

CNNが27日、同誌に取材した時点では、「何も報告することはない」と広報は話していた。

しかし28日になると、ツイッターで離職を伝える社員記者はさらに増えた。

「ナショナル・ジオグラフィックの最新号が届いた。私の最新の特集記事が掲載されている。私にとって16番目、そして上級記者として最後の記事」。クレイグ・ウェルチさんはそうツイートし、「ナショジオは社員記者全員をレイオフする」と打ち明けた。

https://www.cnn.co.jp/showbiz/35205920.html