これはWIKIペのやつだけど
「本能」という言葉が学術的な場面ではもはや死語になっているという有名な話

本能(ほんのう)とは、
動物(人間を含む)が生まれつき持っていると想定されている、
ある行動へと駆り立てる性質のことを指す。
現在、この用語は専門的にはほとんど用いられなくなっているが、
類似した概念として情動、進化した心理メカニズム、認知的適応、
生得的モジュールなどの用語が用いられる。

本能の語が用いられなくなった理由のひとつは、これが説明的な概念としては
あまり役に立たなかったためである。
脳科学では記憶や五感からの刺激が神経インパルスの発火となり、
次の行動へつながる源泉となることを解明しているが、
本能と説明するとその前後の関係をなんら説明しない。
したがって複数の定義された本能との相関関係も説明が不可能である。
特定の心理や行動を本能だと述べても、その行動の神経的・生理的・環境的原因
(至近的原因:これらが伝統的な心理学の研究対象であった)について何かを
説明していることにはならない。またアメリカの科学史家カール・デグラー (英語版)によれば、
1920年代から30年代にかけてアメリカの人類学と心理学の文献からこの語が急速に消えた。
これは人種主義と結びついた優生学運動の人気の凋落と、行動主義や文化決定論のような
空白の石版説の人気の高まりの時期と一致する[1]。第三に、この語は歴史的に様々な
意味で用いられており混乱を招く。