スペインで2日、ゴルフ場で水が過剰に使用されているとして、環境活動家が国内10か所のゴルフコースでホールカップをセメントでふさぎ、グリーンに苗木を植えるなどして抗議行動を行った。欧州は現在、深刻な干ばつに見舞われている。

 気候変動危機を訴える団体「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」のメンバーは、バルセロナ(Barcelona)、マドリード、バレンシア(Valencia)などのゴルフ場で、夜陰に紛れて行動した。

 同団体は声明で「水のない世界でゴルフはあり得ない」と批判した。

 さらに、国内の環境NGO「エコロジスト・イン・アクション(Ecologists In Action)」のデータを引用し、「一つのホールを維持するために1日当たり10万リットル以上の水が消費されている」と指摘。

「全国437のゴルフコースで毎日散水が行われている」一方で、「全土が干上がり、水不足で農作物が育たず農村地帯で莫大(ばくだい)な損失が出ている中でエリート層に娯楽を続けさせるのは無責任であり、極めて皮肉なことだ」と主張した。

 専門家によれば、スペインの一部地域は1000年に一度とされるほど深刻な干ばつに見舞われており、貯水池の水位も通常の半分程度にまで低下している。

https://www.afpbb.com/articles/-/3470755?act=all