愛妻にバラバラ死体にされた日系御曹司...猟奇殺人事件の真相に迫る

<実業家だった日系人男性が、不倫の末に結婚した女性に頭を撃たれ、7つに切断されて遺棄された事件を追う『エリーゼ・マツナガ』>

ネットフリックスで配信が始まった『エリーゼ・マツナガ:殺人犯が抱える心の闇』。服役中の殺人犯エリーゼ・マツナガに取材し、ブラジル全土に衝撃を与えた猟奇事件の真相に迫る話題作だ。

2012年5月19日、エリーゼはサンパウロの自宅で夫マルコスを射殺した。全4話のドキュメンタリーは悲劇に至るまでの2人の人生に光を当てる。

日系人の実業家マルコスは大手食品会社ヨキ創業者の孫で、エリーゼとは売春婦の紹介サイトで出会った。大学で法律を学んでいたエリーゼは、学費を稼ぐために「ケリー」の源氏名で体を売っていた。

マルコスは既婚者だったがエリーゼと関係を持ち、同棲を始めた。3年後に最初の妻との離婚が成立すると、2人は結婚。娘も生まれた。

ドキュメンタリーによれば、娘が生まれる前から夫婦仲はぎくしゃくしていた。マルコスの不倫を知り離婚するつもりだったと、エリーゼは述懐する。関係を修復したのは、妊娠が分かったからだった。

拳銃で撃ったうえ喉を切り裂く
だが娘の誕生から間もなく、夫はまたしても疑わしい行動を取り始める。エリーゼは当時42歳だったマルコスの頭部を拳銃で撃って殺害し、喉を切り裂いた。遺体は7つ──頭部、上半身、下腹部、四肢──に切断してゴミ袋に詰めた。犯行現場は家庭用の漂白剤で掃除した。

マンションの防犯カメラには5月20日の朝、3つの大型スーツケースを引いてエレベーターに乗るエリーゼが映っていた。マルコスが最後に目撃されたのは19日の晩で、ロビーで宅配ピザを受け取る姿をカメラが記録していた。

エリーゼは行方の分からないマルコスの安否を気遣うマツナガ家に、彼は愛人のもとに行ったと説明した。

28日、30キロ離れたコチア市の道端で頭部が見つかり残りの遺体も次々に発見された。

携帯電話の位置情報からエリーゼが容疑者として浮上。彼女は12年6月に逮捕され、犯行を自白した。16年12月には、夫を殺害し遺体を損壊し遺棄した罪で懲役19年11カ月と1日の判決が下された。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/07/post-96791_1.php


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