自転車ヘルメット義務化は有害?…人間だと認識されにくい、道路上の安全性が低下するといった研究結果も(海外)(BUSINESS INSIDER JAPAN)
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最近の研究で、車を運転する人はヘルメットや安全ベストを着用し自転車に乗る人を「人間」として認識していないということが分かった。

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この研究は、アメリカにおける自転車用ヘルメット着用の義務化をめぐる論争に拍車をかける可能性がある。

多くの自転車擁護者は、ヘルメット着用の義務化はさまざまな理由で自転車に乗る人の安全性を低下させると主張している。

自動車が多い道路を自転車で走ったことのある人なら誰でも、車を運転する人に歓迎されていないことを知っているだろう。

そして、自転車に乗る人が交通事故から身を守るための基本的な対策が、実は彼らを苦しめている可能性がある。クイーンズランド大学(Queensland University)とフリンダース大学(Flinders University)の研究者がオーストラリアで実施した最近の研究によると、ヘルメットや安全ベストを着用している人は、着用していない人よりも自分自身を危険にさらしている可能性があることが分かったという。

研究者らは、ヘルメットやベストを着用している人は、安全装備を着用していない人よりも「人間ではない」とみなされていることを発見した。この調査では563人にサイクリング専用の服装をした人や普段の服装をした人の写真を使ったアンケートに回答してもらい、「非人間性」の認識を評価した。8枚の写真(男性4枚、女性4枚)には、野球帽、自転車用ヘルメット、視認性の高いベストを着用した人と、何も着用しない人が自転車と立っている姿が写っている。

回答者は自転車利用者を虫と人間の中間に位置づける非人間性の尺度で評価し、行動や属性に関するその他の質問にも答えた。回答者らは、視認性の高いベストを着ている男女のことを「最も人間らしく見えない」、何も着ていない男女を「最も人間らしく見える」と回答した。

自転車に乗る人たちを「人間以下」だと認識する人たちは、路上で自転車に乗る人の脅威となる可能性が高い。2019年の研究では、人間として見られていないことと、自転車に乗る人の周囲での攻撃的な運転との間に関連性があることが分かっている。