https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/587527

駅周辺の地下で… 人知れず 1日10m 『巨大マシーン』の拓く“安全安心”な暮らし 新潟市

新潟駅周辺の地下に『巨大なトンネル』を掘る工事が始まります。
1時間あたり50mmの雨にも耐えられるようにするためです。

「3、2、1、発進!…無事“シールドマシン”が発進しました!」


その「掘削用の巨大マシン」を取材しました。

この工事は、新潟駅周辺で“過去最大級”という巨大な「トンネル」を地下に通すというもの。

作業用の階段を降り、地下20mまで下りた先に見えてきたのが、掘削用の巨大マシン『シールドマシン』です。

高さ4.1mのそのマシンは、先端に備えた“刃”を回転させて1日に10mほど掘削し、全長2.5kmの距離を掘り進めるということです。
「緑の先に黄色いのがついているんですけど、その先端が尖っている。回りながら砂を削って、削った砂を取り込んでいく…」

この『シールドマシン』を使うことで、地上に騒音がもれる心配もなく「トンネル」を掘り進めることができるということです。
地盤の高さが“海よりも低い”海抜ゼロメートル地帯の多い新潟市では、「浸水対策」が大きな課題となっています。
そして、この『シールドマシン』の掘ったトンネルが、これからの新潟市民の“暮らし”を守るといいます。

市内に降った雨水がこのトンネルに集まり、ポンプ場を通して信濃川へ排水される仕組みです。

これまでは1時間あたり19〜33mmの雨に対応していた排水能力が、今回の工事の後は、1時間あたり50mmに強化されるそうです。


新潟市東部地域下水道事務所 山口貴史所長
「全国的にも災害が多発している中で、新潟駅周辺のように、都市機能が集積している地域の『安全安心な暮らしを守る』ことについて、しっかりと事業を進めていきたい」
新潟市では2025年度までにトンネル工事を完成させ、2035年までに総額118億円以上をかけてポンプ場などを整備し、排水機能を整えていくということです。