シャトレーゼ新工場、なぜ鹿児島・鹿屋に? 齊藤寛会長が描く「国際的展望」に答えがあった

 鹿児島県鹿屋市で6日、新工場の立地協定を結んだシャトレーゼの齊藤寛会長(89)は、南日本新聞の取材に応じ「原料調達、商品輸送で好立地」と新工場を評価。地元産品を使った新商品の製造や志布志港を活用した国内外への出荷体制整備を目指すと述べた。

 -鹿児島県内での生産拠点整備は初めてだ。

 「原材料調達の面でも、商品輸送の面でも非常に好立地といえる。『おいしいものを、お値打ち価格で』をモットーに家庭向け商品を中心に展開していたが、近年はギフト用の焼き菓子の需要が増え、生産体制の増強が必要になった。新工場は(本拠地の)山梨の3工場に次ぐ規模で整備する見込みだ」

 -大隅地域は菓子の原材料となる農産物が豊富だ。

 「茶やサツマイモといった地元農産物を使った新商品を開発し、製造したい。九州では冬に生乳の在庫がだぶつき、消費拡大が課題になっていると聞いた。菓子製造に牛乳は欠かせない。できるだけ買い取って工場で使うことで力になれるのではないか」

 -関西や関東といった大消費地からは遠い。

 「2024年問題に注目が集まっているように、今後、陸上輸送には限界が来る。その点、鹿屋市は志布志港に近い。海上経由で大阪や神戸に運ぶことも可能で、地の利はある」
 -志布志港は国際物流拠点としての整備も進む。

 「グループ全体の売り上げは現在約1150億円だが、今後1兆円を目指す。ただ、人口減少もあり国内の売り上げは3000億~4000億円が限界だろう。残りはアジアを中心とした海外で販路を広げる。志布志港を活用したアジアへの輸出も見据えており、将来的には工場の規模拡大や、海外向けの営業部門の配置も考えている」
https://news.yahoo.co.jp/articles/97d4994205e57ba5c19d68fe2ed6645ae1054d12
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