鎌田「もともとは未婚化についてご説明するということでお呼ばれいただいたんですが、ちょうど異次元の少子化対策の取りまとめもありましたので、少子化に関する政策効果についてもお持ちしました。
その時は、児童手当ての拡充について議論されていたんですが、今までの少子化政策の分析では、経済支援は出生改善の効果が見えづらい、ということが常識的に語られていましたので、それをご紹介しました。
私の主張ではなく、そういう研究がありますということをご説明したんです。政策については聞かれてないのに喋ったというところがあり、余計だったかなと思いました。」

大竹「どのぐらい怒られたの?」

鎌田「すごい剣幕で怒られました。(笑)」

大竹「学者さん呼んで怒るってのが分からないよね。こういう会合にいろんな専門家を呼ぶわけじゃん。それで専門家が見解を述べるわけじゃん。
「違うんじゃないか」とか、そういうことは言えてもさ、怒るってのはちょっと見当違いだよな。怒った方はどんなご意見をお持ちだったんですか?」

鎌田「その時の自民党の政策案は、児童手当を第三子に5万円配るというものでした。結局は今3万円になってますが、3子以降に加算するのは欧米では結構スタンダードで、悪い政策ではありません。
5万円を18歳まで毎月配ると、1000万円に近いお金になりますから、効果は大きいかもしれないと思いましたが、私はあくまで科学的な研究成果をご紹介したというだけです。」

https://www.joqr.co.jp/qr/article/94898/