ロシア、性別変更を法で禁止へ 欧米に反発 徴兵逃れ封じも

https://www.sankei.com/article/20230712-6ST25BOZBVM3BNAZ6HLSGBBS6M/

ロシア下院で性別変更を禁止する法案が審議されている。手術による性別変更や、身分証に書かれた性別の変更を原則禁止する内容で、提案した与党側は「国民の健康やロシアの価値観を守るため」と説明している。

ウクライナ侵攻で対立する欧米への反発とともに、身分証上だけの性別変更による徴兵・動員逃れを封じる意図も背景にある。第1読会を先月通過し、13日の本会議で第2読会が開かれる見通し。市民団体は反対しているが全会派が法案を支持、早期可決は確実だ。

法案はウォロジン下院議長らが提出。手術による変更のほか、医療機関が発行した文書に基づいて身分証の性別の変更を禁ずるとしている。

ロシアでは、欧米で広がりつつあるLGBTなど性的少数者の性的指向や性別変更を宗教上の罪とみなすロシア正教の影響が強い。政権与党「統一ロシア」所属のトルストイ副議長は「ロシアの伝統、家族の価値観を守るため」に法律が必要だと説明した。(共同)