立山の天狗平から臨む名所の一つ「ソーメン滝」の流れが、このところ、姿を消していると山小屋関係者からKNBに情報提供がありました。ソーメン滝に何が起きているのでしょうか。

落差日本一を誇る称名滝の上流、称名川に流れこんでいる「ソーメン滝」。室堂へ向かう高原バスに乗ると、天狗平の直前でバスが停車し、滝を眺めることができます。落差はおよそ130メートル。例年だと、ソーメンに例えられる白い複数の流れが多くの人を魅了する時期ですが…、こちらは10日の様子です。滝の姿がありません。一方、画面左側に新たな流れが見えます。撮影した天狗平山荘の佐伯賢輔さんは、ここ60年で初めてのことだと話します。一体何が起きたのでしょうか。

立山の自然に詳しい飯田肇さんです。

県立山カルデラ砂防博物館 飯田肇学芸課長
 「ソーメン滝の上の方に、河床が少し茶色に汚れている部分がかなりありまして、何か泥でも流れ込んで、そこにたまってしまっているような跡が若干みられるのかなと思います。左側にできている新しい流れは岩の間から直接出てくる形で、表に出て下っていると、どちらにしても最近の強い雨でどちらかが崩れて土砂なり泥が流れ込んで、これまでの水流をふさいでしまったのではないかなと画像を見る限りは思いました」

生態系や、下流の称名滝への影響については。

県立山カルデラ砂防博物館 飯田肇学芸課長
 「流れている水も濁っているとか、土砂を含んでいるとかいう形ではなくて、比較的綺麗な水のまま流れ込んでいますので、今のところ下流への大きな影響はないのかなというように感じています」

ソーメン滝は、立山信仰では罪が許される赦免の場所として別名「赦免滝」と呼ばれます。美しい流れはよみがえるのか、関係者は調査などを予定しています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0d072f53dc811ae7476bdb67e33e2e4be5a85999