https://news.yahoo.co.jp/articles/ed93f7075fceafdbead559727757d821d0637bfe
♪くーるまを売るな〜らビッグモーター! の歌声も虚しい。7月18日、中古車販売大手ビッグモーターの兼重宏行社長(71)が、報酬の全額を1年間返上とする方針を固めた。車の修理代を損害保険各社に水増し請求していたことが特別調査委員会によって認定されてからおよそ2週間、社長をはじめ役員たちの報酬返上では済まないという声が……。

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 ビッグモーターは中古車の買取・販売のみならず、大半の店舗に隣接された整備工場をウリにしていた。そして“最先端設備でどこよりもキレイに素早く修理!”を謳っていたのだ。

 ところが整備工場内では、ゴルフボールを入れた靴下を振り回してぶつけて車体を損傷、不必要な部品の交換、1台あたりの修理工賃が14万円前後のノルマ……とても修理とは呼べない工賃が上乗せされて、損保会社に請求されていたのだ。報告書には「コンプライアンス(法令遵守)意識の鈍麻」「経営陣に忖度するいびつな企業風土」といった批判も入っていた。大手損保の関係者は言う。

「ビッグモーターの良くない評判は今に始まったことではありません。この会社は保険の代理店業務も行っていて、社員たちは保険契約にノルマがありました。それが達成できないと罰金が課せられていたのです」

 2017年2月に産経新聞がこう報じている。

《同社では全国約80の販売店で、前月の保険販売実績に応じて目標を達成できなかった店の店長個人から10万円を上限に現金を集め、達成した店の店長へ分配していた。産経新聞の取材に同社は昨年12月、「会社と関係なく店長間で慣習的に行われていた。一切強制していない」と説明した。/しかし、昨年6月に全社員宛てに送られた兼重社長名での社内メールでは、「保険選手権大会に関して」とのタイトルで「罰金を払うということは、店長としての仕事をしてないということだ!」「罰金を払い続けて、店長として(中略)恥ずかしくないか!」などと記載されていた》(産経新聞:17年2月26日)