https://www.kobe-np.co.jp/news/society/202307/0016625019.shtml

加古川医療センターで手術ミス 人工肛門を作る箇所を間違え、再手術で付け直す

兵庫県は25日、県立加古川医療センター(同県加古川市)で、60代男性に対する人工肛門造設手術の際、切断した腸管の口側(上部)に人工肛門を作るべきだったのに、誤って肛門側(下部)の腸管に作るミスがあったと発表した。再手術で人工肛門を付け直し、術後の経過は良好という。

 県によると、男性は鼠径ヘルニアで穴が開く腸穿孔と急性腹膜炎を発症。5月19日に救急搬送され、人工肛門造設などの手術を受けた。医師は本来、口につながる腸管を腹の外に出して人工肛門を作るべきだったが、誤って肛門につながる腸管に作ったという。

 別の医師が同21日に腹膜炎の状況を検査した際、ミスを発見。最初に手術した医師が再手術し、男性は6月30日に退院した。

 県は原因として、複数の緊急処置が必要だったことや、男性の腸が通常より長くねじれ、目視で判断できなかった点などを説明。今後、目視による判断が難しい場合は手で触って確認することを徹底するという。