「隣町に住んでいる仁志君のお母さんは、随分前に認知症になり、お父さんも最近、認知症を発症し、2人とも今は施設に入所しています。お母さんからは『仁志はとにかくマイペースな子ども』と聞いていたのですが、一体、何があったのか。テレビを見ていても、ずっと気になっています」

 恵庭市の同じ会社で10年以上、浦さんと一緒に働いていた元同僚もこう言う。

「浦さんは苫小牧市の工業高校卒業後、米国の農機具メーカーに就職し、東京や旭川市で勤務していました。その頃、奥さんと結婚し、2人のお子さんが生まれた。ただお子さんは2人とも病気がちで、入退院を繰り返していた。
奥さんも看病疲れから体調を崩したみたいです。そういうことが重なり、浦さん自身も心労が絶えなかったようです。『このままではどうにもならん』ということで農機具会社を辞め、家族全員で両親が住む恵庭の実家に引っ越してきたのですが、しばらく経って実家を出て今の家で家族4人で暮らし始めた。その当時は子どもを育てることで精いっぱいだった。
おとなしく自分から人に寄っていくタイプではなかったため、人付き合いはうまくなく、精神的にもつらかったみたいです。最近、久しぶりに会った時、『どう?』って聞いたら、『元気です』って話していたのですが……」

 浦さんの親族は「突然のことで大変心を痛めており、現実を受け入れることができません」とコメントしたが、ラブホの一室で2人きりになった犯人との間に何があったのか。周囲とのトラブルもなかったことから、謎は深まるばかりだ。

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