日本で“金融資産5億円以上”の「超富裕層」が急増しているワケ

物価は上がるが、給与は増えず……こうした状況に不満を抱いている人も多いでしょう。ただ、野村総合研究所は2022年に「ここ数年、日本の富裕層が増加している」という予想外のデータを公表しました。これはいったいなぜなのでしょうか。「経済の千里眼」の異名を持つ投資家・ストラテジストの菅下清廣氏が解説します。


コロナ禍以降、「超富裕層」が増えている

野村證券の最新のレポートでは、富裕層とは、グロス(負債も含めた資産の総額)ではなく、ネット(純資産)で1億円以上5億円未満の金融資産を持つ人、と定義しています。

そして超富裕層とは、ネットの金融資産が5億円以上ある人です。実はこの超富裕層の世帯数がコロナ禍以降増えているという事実がある。

一般的には驚きの現象かもしれませんが、私はこれまでの著作や講演で、また私が管理運営している音声配信サービス「スガシタボイス」の会員さんには何度も予告して来た通りの出来事が現実になってきたのです。

しかも富裕層、超富裕層とも資産はコロナ禍で減るどころか、むしろ増えている。つまり彼らの保有していた株式などの資産価値が大きく上昇したのです。

そしてこの間投資をして資産運用していた富裕層の候補である準富裕層が、富裕層に格上げ。同様に富裕層だった人々の一部は超富裕層にステージアップした結果と推察できます。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1d6111b4d1485f845c437c8c86e9cd2afe3464a3