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三菱UFJは一進一退、日銀臨時オペ通告で銀行株の上値追いに慎重姿勢

日経平均株価が前週末比で一時600円を超す上昇となるなか、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>は一進一退。日銀が28日まで開いた金融政策決定会合で、長短金利操作(イールドカーブコントロール、YCC)の微修正を決定した。長期金利の変動許容幅の上限について、0.5%程度をめどとしつつ、長期国債について指定した銘柄を毎営業日、無制限に購入する「連続指し値オペ」の利回り水準を1%に引き上げるなど、YCCの運用を柔軟化した。一方、長期金利が0.5%〜1%のレンジにおいては金利水準や変動のスピードなどに合わせ、「機動的なオペ」による対応で、金利の上昇(債券価格の下落)を抑制する構えを示した。

 週明け31日の債券市場で長期金利は一時0.6%台に乗せたが、日銀はその後、連続指し値オペとともに、臨時の国債買い入れオペ(オファー額3000億円)を通告した。これを受けて長期金利の上昇は足もとでは一服。前週末に急騰した銀行株に対しては、利ザヤ改善による業績押し上げ効果への期待を和らげる格好となり、目先の利益を確定する目的の売りが上値を圧迫しているようだ。

 三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>やみずほフィナンシャルグループ<8411.T>もマイナス圏で推移する場面がある。千葉興業銀行<8337.T>や富山第一銀行<7184.T>は逆行安となっている。