運送業界でハーフパンツ導入企業が増加中 熱中症対策で|物流ニュース|物流ウィークリー|物流・運送・ロジスティクス業界の総合専門紙
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熱中症対策には服装選びも重要だ。運んでいる荷物や現場によってユニフォームに必要な条件は変ってくるが、近年の猛暑によってユニフォームのリニューアルの際に、熱中症予防対策を考える事業者も少なくない。今回はそんな熱中症対策として、ユニフォームを導入した事業者、並びにユニフォームメーカーに話を聞いた。
食品物流を手掛けるアサヒロジスティクス(横塚元樹社長、埼玉県さいたま市大宮区)では、今年、グループ会社を含めユニフォームをリニューアルし、新たにハーフパンツを取り入れたという。

同社ではドライ、チルド、フローズン3温度帯の商品を扱い、納品先の形態も多様だ。そのため働く人の環境を改善するため、夏は特に配送業務やドライ庫での構内作業で、暑さへの対策も必要不可欠だという。
配送先などで顧客と対面する場面が多い同社だが「荷主側に熱中症のリスクを説明し、ハーフパンツに対して理解をもらった」と説明する。「安全面や衛生面を考慮し、ハーフパンツの下にスパッツを身に着ける必要があるが、長いズボンよりも涼しい」という。 ズボンは自身で選択でき、長いズボンを好む人は長ズボンも選択できる。ハーフパンツは今年夏から本格的な運用となる。
トランス・グリップ(竹上清文社長、同狭山市)では、2020年秋に7分丈のハーフパンツを導入した。この時、同社は30周年記念としてユニフォームをリニューアルしており、夏にズボンの裾をめくって仕事をする社員がいたため、ハーフパンツの導入を決めたのだという。
同社ではお菓子などの食料品をメインに扱っており、ドライバーと庫内作業を行う作業員がユニフォームを着用しているが、ハーフパンツの裾にリフレクターをつける等の安全対策が励行されている。

実際に、夏季を経てドライバーからは「メッシュ素材のハーフパンツは快適。汗もすぐに乾く」と好評だという。さらに、女性ドライバーも「最初は日焼けや素肌が見えるからどうかと思ったが、それほど短い丈ではないので気に入っている」と愛用していると口にする。
管理部の志字卓也次長は「積み込みの最中は荷台が熱くなり、熱中症の恐れもある。少しでも涼しいユニフォームになればと思ったが、デザイン面も好評だ」と話している。
スポーツ用品メーカーのミズノでは、ワークウェアの開発や販売にも力をいれており、ポロシャツやズボンなど、ユニフォームの受注もしている。アサヒロジスティクスが今回採用したユニフォームも同社が作製したものだ。小規模であれば定番品、自社カラーを取り入れたいという会社にはオーダーシステムもある。大量に発注する場合は、オーダーメイドのユニフォームにも対応しているという。
コーポレートコミュニケーション室の朝倉遼治氏は「スポーツで培った知見を生かして、職場での支援ができれば」と話している。
ミズノには、職場で導入しやすい「ワークボタンダウンポロシャツ」や、半ズボンタイプの「ワークハーフパンツ」「MOVEハーフパンツ」もある。
熱中症対策が必要な季節におすすめなのは、ファン付きの「エアリージャケット」。動きやすさや、消臭機能を追求した働く現場に特化した製品。また、通気性のよいプロテクティブスニーカーとして「オールマイティVH11L」がある。このスニーカーはドライバーのみならず倉庫作業などで足元の熱を逃すのにおすすめだという。

ハーフパンツは現場によって導入が難しい場合もあるが、徐々に働く場での理解も広がってきている。作業を円滑に行うユニフォームでも、働く人たちが快適に働ける職場作りが進んでいるといえそうだ。

◎関連リンク→ アサヒロジスティクス株式会社