今回、韓国チームは、開発したLK-99は大気圧下かつ127℃以下ならば超伝導が起きると主張しています。
つまり、超伝導の最高温度を一気に140℃更新し、しかも1気圧でよいという意味です。LK-99は、李石培(Sukbae Lee)博士と
金智勳(Ji-Hoon Kim)博士の頭文字から名付けられたそうです。

この物質は、化学式がPb10-xCux(PO4)6Oの鉛アパタイトの一種で、ラナルカイト(Pb2(SO4)O )とリン化銅(Cu3P)をモル比1:1の割合で粉砕した混合物を、
真空排気して密封したうえで925℃まで加熱すると形成されるといいます。研究者らは「鉛の一部が銅に置き換わることによって結晶が歪み、
それが超伝導のメカニズムに関わっているのではないか」と考察しています。

韓国チームはLK-99が磁気浮上している動画を公開し、7月28日には韓国の論文誌にさらに実験データを増やして投稿しました。
加えて、LK-99は非常に簡単に合成ができるので、米アルゴンヌ国立研究所、南京大学物理学部、
インド国立物理研究所などがすぐに追試を始めて超伝導の再現を試みました。けれど、8月2日現在、失敗に終わったと発表しています。
LK-99の研究者たちは、結晶は多結晶で不均一だと述べているので、単結晶で均一な結晶を作成することができれば、再現が可能なのかもしれません。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b3e5b376d5bc8f5b6feecebf8f344a460212762d?page=2