県障害福祉課は2日、発達障害がある子どもらが利用する諫早市の県立こども医療福祉センターで、看護職員が女児にわいせつな発言をするなど虐待が疑われる事案を確認したと発表した。10人が被害を受けたとして、今後、弁護士ら第三者を交えて調査を進めるとした。

同課によると、この職員は2014年からセンターに勤務していた。22年8月までに、女児に対し、介助の際にわいせつな発言をしたほか、率先して排せつ介助をするなどした。また、食事介助の際にも、利用者10人に対し、食べ物をまだ飲み込んでいない状態で、食べ物を詰め込むなどした。

県の調査に対し、看護職員は一部の行為を認め「虐待にあたる認識はなかった。反省している」と話した。

一連の虐待疑いは22年8月、県が実施したハラスメント実態調査で判明した。県は23年6月、児童福祉法に基づき、諫早市など関係機関に通報した。センターは看護職員を6月に配置転換した。また、女児の排せつ、入浴介助は緊急時を除き、女性職員が対応することをマニュアルに明記するなどした。

https://mainichi.jp/articles/20230803/ddl/k42/040/352000c