テレビアニメ『呪術廻戦』第2期「懐玉・玉折」の最終話となる第29話(MBS・TBS系)が8月3日に放送。
憔悴していく夏油傑の“最悪の呪詛師”に至る過程と選択が大きな反響を呼び、
SNSでは「九十九さん、マジで余計なことしか夏油に言ってねえな」「間違いなく後押ししちゃってる」「いや九十九さんが居なくても方向性が違うだけで堕ちてたとは思うが…」などさまざまな議論を生んでいる。

 2021年に公開された『劇場版 呪術廻戦 0』で“最悪の呪詛師”として登場した夏油。
もともとは“弱者生存”を掲げ、呪術高専で五条悟と肩を並べる最強の呪術師として非術師を守っていたが、
テレビアニメ第2期「懐玉・玉折」では後の呪詛師に至るまでのプロセスと心情が丁寧に描かれた。

 護衛対象の“星漿体”天内理子を目の前で撃たれ、伏黒甚爾戦に敗北、五条との強さの乖離、九十九由基との会話、後輩の死、旧■■村での事件を経て、思想が揺らいでいく夏油。
その葛藤は痛々しく、「悟が超最強になって、まっすぐな灰原が沁み、九十九の授業にハッとし、灰原の死、七海の嘆き…闇落ちする正当性を感じて、切なすぎる」
「『弱者生存』という根幹の思想はずっと変わってないくて、ただ傑に見えている世界の“弱者”が『非術師』から『呪術師』になっただけなんだよね」と胸を打たれる視聴者が相次いだ。

 では、最も大きなきっかけはなんだったのか。SNSではさまざまな意見が投稿されているが、特に白熱しているのは第29話に登場した特級呪術師・九十九由基(CV:日髙のり子)との会話。
呪霊の生まれない世界を作ろうとする九十九は、全人類が術師になれば呪いは生まれないと説明する。これに夏油が「じゃあ非術師を皆殺しにすればいい」と暴論を展開すると、九十九は「それはアリだ」と回答。
さらに、「非術師を見下す自分」「それを否定する自分」に悩み、何が本音なのか分からなくなっている夏油に「どちらを本音にするのかは君がこれから選択するんだよ」とも言っている。

 このシーンについて、「夏油、半ば冗談のつもりで言った『非術師を皆殺しにすればいい』が九十九に受け入れられて困惑してたが 
九十九の『それはアリだ』が夏油の決断の一助になったのは確実」
「傑個人の悩みの背景を知る由もなく、九十九さんは流れで自分の研究内容を話して、まさか相手にとって悪い意味でドンピシャの思想を伝えてしまうなんて誰だって分からないよね こんな辛いピタゴラスイッチある?」
と、夏油の呪詛師化は九十九との会話が決め手になったと見るコメントが噴出。

 このほか、「個人的に七海の『あの人1人で良くないですか』も決定打だと思っていて。『術師としての立ち位置』を九十九さんが、『悟の隣に居る自分』を七海の一言が砕いてしまった。
誰も悪くない。タイミング最悪のピタゴラが発動してしまっただけなんだ…」「夏油が五条と決別する時の『生き方は決めた。あとは自分にできることを精一杯やるさ』ってセリフ、九十九の『どちらを本音にするのかは、君がこれから選択するんだよ』
と、灰原の『自分にできることを精一杯頑張るのは気持ちがいいです』を受けた夏油なりの答えなんだね。丁寧な闇堕ちすぎる」と別の可能性を示す意見など、SNSでは諸説紛々としている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/05e3e1a5dd338e8c10321da16714bfd6cd05cc1c