次男ハンター氏捜査で特別検察官=バイデン大統領に打撃―米

ガーランド米司法長官は11日、バイデン大統領の次男ハンター氏(53)の捜査を政権から独立して行う「特別検察官」にワイス連邦検事を任命すると発表した。来年の大統領選で再選を目指すバイデン氏にとって政治的打撃となりそうだ。

ワイス氏は数年にわたりハンター氏の捜査に携わってきたが、より自由な立場で捜査が可能になる。ハンター氏はウクライナや中国などの企業との関係を巡り、検察の捜査対象となってきた。
ワイス氏は6月、ハンター氏の税滞納容疑などに関し、有罪を認める代わりに実刑を求めない司法取引に合意。野党・共和党はトランプ前大統領が数々の罪で起訴された一方、現大統領の息子が検察と合意したことで「身内に甘い」と批判を強めていた。

ハンター氏の不正な税務処理を巡っては、内国歳入庁(IRS)の内部告発者が先月、下院で「捜査のあらゆる場面で優遇されていた」「より重い罪で訴追されるべきだった」などと証言。検察の捜査姿勢への疑念も持ち上がった。
共和党はワイス氏の人選をいぶかしんでいる。トランプ前大統領は11日の声明で、「4年の捜査にもかかわらず適切な罪状で(ハンター氏を)訴追できなかった」と指摘。マッカーシー下院議長は「甘い司法取引を行った人物を信用できるだろうか」とツイートした。 

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