「デジタルで見られるなら処分も」地下駐車場美術品で大阪府特別顧問 | 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20230818/k00/00m/040/192000c

大阪府所蔵の美術作品105点が咲洲(さきしま)庁舎(大阪市住之江区)の地下駐車場に置かれている問題で、府は18日、専門家らで作る「アート作品活用・保全検討チーム」の初会合を同庁舎内で開いた。吉村洋文知事は会議の冒頭で「今月中に地下駐車場の作品の移転に着手する」と表明。移転先は府有施設を検討しているという。チームは今後、105点を含む府コレクションの活用や保全について協議し、今秋に中間報告、来年2月ごろに最終報告をとりまとめる。

チームは山梨俊夫・前国立国際美術館館長が座長を務め、鷲田めるろ・十和田市現代美術館館長、木ノ下智恵子・大阪大21世紀懐徳堂准教授と、上山信一・府特別顧問が出席。府側からコレクションの収集経緯や現在の保管・展示状況などについて説明を受けた。委員からは「展示が単体でされているが、その作品の重要性や今日性を伝える文脈を作らないと、見づらいのではないか」といった指摘が出された。

美術関係者「現物持つことは必要」と指摘

105点の大型作品については、上山氏が「作品をどこまで持ち続けていけばいいのかという根本的な問題が出てくると思う」と述べ、売却なども含め検討することを提案。これに対し山梨氏や鷲田氏は「持っている作品を処分するという考え方は、特に公立の美術館では適用が許されない」などと述べ、反対の意向を示した。府はコレクションのデジタルミュージアム構想を進めていることから、上山氏は「デジタルで見られる状況にしておけば、(立体作品の)物理的な部品は処分してもいいというのはありえると思う」とも述べたが、山梨、鷲田両氏は「裏付けとして現物を持っていることは必要だ」と指摘した。【山田夢留、東久保逸夫】