中国の警察、シャドーバンク投資家の自宅訪問−抗議参加をけん制

中国で問題を抱えるシャドーバンク(影の銀行)の投資家は、警察に自宅を訪問され、公での抗議活動を避けるよう促されていた。
当局が金融不安の拡大による混乱を懸念していることがあらためて示唆された。

当局とのトラブルを回避するため匿名を条件に話した複数の投資家によれば、
ここ数週間に警察は中植企業集団のウェルスマネジメント商品に投資した数十人の自宅を訪問した。
訪問地域は北京や四川省のほか江蘇省と山東省の沿岸部など、広範囲に及んだという。

警察が前もって行動に動いたことから、中植に対する市民の怒りが噴出するのを抑えたい当局の意向がうかがわれる。
1兆元(約20兆円)を超える資産を運用する中植は破綻する可能性があるからだ。

警察の努力は全面的に効果を上げているわけではない。
中植が出資する中融国際信託の北京オフィス前では今週、高利回り商品に対する支払いを求め、短時間の抗議活動が行われた。

江蘇省に住む匿名の投資家によれば、警察が今週、自宅を訪問。
損失に不満がある人たちの抗議活動には一切参加しないよう要請された。
警察は金額を含む投資の詳細を記録し、規制当局がこの問題の対応に当たると説明したという。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-08-17/RZJBIEDWLU6801