「昭和型社員旅行」を再現 日本経済の長期低迷、脱却の鍵になるか
https://www.sankei.com/article/20230825-QXSG4JMU6VOGVHQGRUQ4L7CILI/
畳敷きの大広間に集まり朝までどんちゃん騒ぎ…。今では珍しくなった「昭和型社員旅行」を完全再現し、有用性を確かめようとする試みを研究者らの有志グループが始めた。かつて「経済大国」として名をはせた背景には「日本型経営スタイル」があり、結束を高める社員旅行はその象徴ではないか-。研究者らはこんな仮説に基づき、経済の長期低迷脱却の鍵を探ろうとしている。

以前からバブル崩壊後の日本経済停滞の要因を探っており、「前時代的とか古臭いと考えがちな日本型経営こそ、組織の力を引き出す仕組みだったのでは」と考えるに至ったという。

 社員の親睦を深める昭和スタイルの社員旅行が、日本型経営の象徴だと仮説を立てた池上氏。その強みを探るため、同じくハーバード大に留学中だった電通PRの関口響研究員(30)に企画を持ち掛けた。

 関口氏は長年、日本企業のPRコンサルタントに従事し、池上氏と同じ問題意識を抱いていたため参加を快諾。経済産業省などの留学仲間も加わり、7月15~16日、かつて社員旅行が盛んだったハトヤホテル(静岡県伊東市)で実行に移した。