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21年ぶりに連ドラ・タッグ!渡部篤郎&堤幸彦監督のスペシャル対談が実現!!
 本作にはW探偵の恩師であり、かつて2人に「観察」と「推論」の大切さを叩き込んだ犯罪社会学ゼミの教授・天川考四郎役で、名優・渡部篤郎も出演! 伝説のドラマ『ケイゾク』(1999年)&『ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer』(2000年)を皮切りに、『愛なんていらねえよ、夏』(2002年)、『巷説百物語 狐者異』(2005年)、『巷説百物語 飛縁魔』(2006年)で黄金タッグを組んだ堤幸彦監督と17年ぶり、連ドラでは実に21年ぶりに手を組み、全国のドラマファンを歓喜させています。
 そんな最強の2人=渡部&堤監督のスペシャル対談が実現! 《昔をよく知る間柄だからこそ、今回の再タッグで抱いた思い》や、しなやかさの中に妥協なき姿勢も垣間見える《役作りや演出でのこだわり》、そして《W主演の松村&西畑から感じたこと》など、たっぷり語っていただきました。
気負いもあった時代を経て…今回は「フラットかつプレーンな」境地で再タッグ
――今回は21年ぶりの連ドラ再タッグ。久々にご一緒されて、どんなことを感じられましたか?
堤幸彦(以下、堤) 「渡部さんはカッコいい男の代表。そのカッコよさは最初に組ませていただいた時からずっと目の当たりにしていましたし、だからこそ過去の作品ではあえて変なこともやっていただいたりしたんです。でも今回は、そのカッコいい男性がさらにカッコよくなって、年を取るとどうなるんだろう、と。それをすごく見たかったんですよ。そうしたら今回、役衣裳のスーツもご自身で仕立てられて、やっぱりちょっと僕らとは異次元のカッコよさがある! これが教え子であるW探偵の精神の基本になっているという説得力も含め、とてもいい立ち位置で撮っていくことができましたね」

渡部篤郎(以下、渡部) 「最近は気負わずプレーンな気持ちで現場へ行き、お芝居に挑めているかなという感覚があるのですが、実はこれが私にとっては一番難しいことでもあるんです。しかも堤さんと組むとなると、期待するところもたくさん出てくるわけです。そういったものを全部無しにして、役に徹するという点で、今回はまたひとつ”いい試練”になりました」

堤 「役者と演出家という意味では、今回は本当にフラットかつプレーンな感じで臨めましたね。僕もかつては自分の思いがグワッと凝縮している時期がありましたけど、昔は渡部さんも役者としての気負いみたいなものがあって…。そんな渡部さんが当時すごくよかったんです! でも現場では、その思いに見合うような高いレベルの演技やアクションは求められない。当時はそのギャップにだいぶ苦しまれたんじゃないかなって、傍から見ていて思うんです」

渡部 「言葉にはしないですが、若い頃はきっとそう思っていました。でも、それはあくまで個人の思い。作品はお客さんに見ていただいて成立するものですから、今はあまり気にしなくなりましたね」

堤 「渡部さんはだんだん達観され、この10年くらいは気負わずにいろんな役や言葉を楽しめるようになっていらっしゃるのかな、という印象です。ただ、年齢と共に自然体となった今も、とてつもない存在感を放っていらっしゃる! 僕はこれが撮りたかったんです!! これはなかなか…やろうとしたってできない、スゴいことですよ。この段階で久々に組めて、本当によかったです! ちなみに、もう何年、役者をやっていらっしゃいますか?」

渡部 「実は、自分で何年やっているか数えたことがないんです。そこに必要性を感じないといいますか…お芝居はキャリアを積むごとにどんどん難しくなっていきますし、若い方の演じ方なども学んでいかなければいけないところがありますから」


――渡部さんから堤監督をご覧になって、昔と変わったと感じられた部分はありますか?
堤 「どうですか? ご覧の通り、今では“じいさん”ですよ!」

渡部 「前から“じいさん”みたいでしたから(笑)。というのも、堤さんを見ていると、すごい人生観を持った方なんだろうなと感じるんです。その人生観が今回も映像にも出ているのではないかな、と」

堤 「恥ずかしいので、もうここらへんにしといてください(笑)」