陸自と海自、特殊部隊のレジェンドが緊急対談 「特殊作戦群」創設の荒谷卓氏と「特別警備隊」創隊に携わった伊藤祐靖氏

――「ロシアは一方的に侵略した」と非難されているが

荒谷氏「推移を客観的に見ることが重要です。ウクライナでは、オレンジ革命(2004年)、マイダン革命(14年)と2度も米国の介入により、民主的に選ばれた親露政権が転覆されている。以降もウクライナ東部ではロシア系住民が殺され、NATO(北大西洋条約機構)との共同訓練も拡大し、米国製ミサイルも配備された。昨年2月にはウクライナ軍の約70%がロシア国境に集結した。これでプーチン氏は攻撃に踏み切りましたが一方的と呼べるでしょうか」



伊藤氏「時間軸で見ていけばおかしい。80年前の日本もこうして非難されたんだろうと思いますね」

――プーチン氏が西側諸国から批判される理由は

荒谷氏「彼が『反グローバリズム』を掲げているからでしょう。冷戦後の1990年、当時のジョージ・ブッシュ米大統領(父)が『ニュー・ワールド・オーダー(新世界秩序)』を宣言し、欧米の特殊部隊の主任務は、グローバリズムの新秩序をイスラム諸国家と旧共産圏へ広げることになりました。米国は中東などで『アラブの春』を起こして従わない政権を転覆させ、東欧ではウクライナなどで『カラー革命』を起こしてNATOを拡大させた。米英のグローバル勢力にとって最後の障壁がプーチン氏で、今回はいわば最終決戦でした」
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