南坊:例えば、自分の好きなYouTuberが何か商品をおすすめしていた時に、それを言葉どおり受け取る人ってけっこう減ってきてると思ってるんですね。
要は、インフルエンサーも霞を食って生活してるわけじゃないので、たぶんなんかお金をもらってるな、とか。

亀山:なるほど。「これは企業案件かもしれない」と。

南坊:まさにそうです。けっこう今は、若い人も当たり前に「案件」という言葉も知っていて。
もともとは、それこそ広告会社とかに仕事を依頼する時に「案件」と呼ばれていた感じですが、
「案件が来た」という話は、VTuberのファンとかでも平気で言ってたりするわけですよね。

だからそういう意味では、案件というものがあるんだと知られてるし、例えば
「なんだかんだインフルエンサーも、イベントに呼ばれたり商品をもらったりして紹介してんだろうな」みたいな。

亀山:なるほどね。そのまま受け取ってくれない。

南坊:そうです、そうです。

亀山:ましてや、普通に画面越しのインフルエンサーがいくら好きな人だったとしても、
実際に真に受けられるかどうかというと、ちょっと疑問だという。

南坊:そうなんですよ。なので、最近はインフルエンサーも「デ・インフルエンシング」ということをやり始めていて。
要は、自分がおすすめしないものははっきり言う、みたいなことなんですが、
より進んでるアメリカとかのインフルエンサーは、わりとそれをやるようになっています。

自分のスタンスを示すためにおすすめだけしてると、「おすすめはぜんぶ案件かな?」みたいな感じになっちゃうので、
「私はこれは勧めません」ということを言わないと、信頼してもらえない。
そういう人が増えてきてるんですよね。
「私は良いと思わないものは勧めません」と、はっきり表明する感じになってきてます。
https://logmi.jp/business/articles/329257