以下抜粋
「立ちんぼ」がカジュアルに使われる今 なぜ売る女だけが常にリスクにさらされ男は安全なのか 北原みのり

先日は、20代の女性タレントが、
「立ちんぼ女子ってよく聞くけど、路上売春なんですよね。立ちんぼ女子っていうと、ちょっと軽く聞こえちゃうというか。
本当はダメなことなんですけどね」

とコメントしていたことがネットニュースで流れてきた。一文一文にひっかかってしまう。

「立ちんぼ女子ってよく聞くけど」→ よく聞くんですか? そうなんですか!? と焦り。
「立ちんぼ女子っていうと、ちょっと軽く聞こえちゃうというか」→ え? 軽く聞こえちゃうんですか? 
「立ちんぼ」って、すごい重たい差別語じゃないの? と焦り。
「(路上売春は)本当はダメなことなんですけどね」→ 本当はダメなことって、どういうことですか?
みんな良いと思ってやっているということなのですか? と焦り、混乱である。

 何が問題なのだろうか。

 女性たちが売ることが?

 女性たちが店に属さず路上で売ることが?

 女性たちが直接男性と交渉することが?

 なぜいつも、売る女だけが問題になるのか。

やはり改めて、「セックスは買える」と信じて疑わない男たちを「社会問題」にしていかなければならないのではないかと思う。
若い女性から選択肢を奪い、経済的な貧困を福祉で解決することもせず、
「金が必要なら売ったらいいよ」と微笑む性産業への太い道を守ってきた社会を問題にしたいと思う。
https://dot.asahi.com/articles/-/199985?page=1