ロシアのショイグ国防相は4日、大規模な年次軍事演習「ザーパド(西部)」を今年は実施しないと発表した。一方で、ロシアが将来的に北朝鮮と合同軍事演習を行う可能性を排除しなかった。報道陣への発言をタス通信などが伝えた。

演習の中止について、ショイグ氏は「今年はウクライナで演習を行っている」と述べた。英国防省は8月、「ロシアは今年、ザーパドを中止した可能性が高い」と指摘。ウクライナ侵略で演習に投入できる兵力と兵器が乏しいためだろうと分析していた。

ロシアでは原則的に各軍管区が毎年秋に持ち回りで軍事演習を開催。2021年には西部軍管区が演習「ザーパド」を、22年には東部軍管区が同「ボストーク(東部)」を実施していた。

北朝鮮との演習について、ショイグ氏は「北朝鮮は隣国だ。(将来的な演習の可能性を)協議している」と明らかにした。

これに先立ち、韓国の情報機関、国家情報院は4日、ショイグ氏が7月に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記と面会した際、中朝露3カ国による共同演習の実施を公式に提案したと報告していた。
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