36人が犠牲になった京都アニメーションの放火殺人事件で、殺人などの罪で起訴された青葉真司被告(45)の初公判が9月5日に始まり、検察は「筋違いの恨みによる復讐」と指摘しました。

青葉被告は事件で全身やけどを負い、2020年5月に逮捕された際はストレッチャーに横たわった状態でしたが、5日の初公判では車いすに座り、丸刈り姿にマスクをして上下青のジャージ姿で法廷に入りました。

検察官が起訴状を読み上げると青葉被告は非常に小さな声で「間違いありません」「事件当時はそうするしかないと思っていた」「たくさんの人が亡くなるとは思っていなかった」などと述べました。

 弁護側は青葉被告は心神喪失だったため無罪、あるいは無罪でないとしても心神耗弱のため減軽されるべきと主張しています。

 検察側は冒頭陳述で、青葉被告に完全に責任能力があるとしたうえで「筋違いの恨みによる復讐」「京アニ大賞に自分の小説を応募したものの落選し、それを盗用されたと一方的に思い込んだ」などと指摘しました。

 一方、弁護側は冒頭陳述で「被告にとってこの事件は起こすしかなかった事件」「人生をもてあそぶ人物への対抗手段で反撃だった」などと反論しました。

 裁判は計143日間にも及ぶ長期審理となっていて、裁判員らは難しい判断を迫られることとなります。
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