魚介類への蓄積については、数値が1より大きいほど体内に蓄積していることを示す濃度比(濃縮係数)を調べた。ヒラメなど9魚種の体に含まれる水分のトリチウム濃度は0.84~1.3だった一方、セシウムは32.5~74.4で、トリチウムは蓄積せず、セシウムは蓄積しやすいことが分かった。体の組織に取り込まれた「有機結合型トリチウム」についても同様の傾向だとしている。

 また海水中と魚介類中のトリチウムとセシウムの濃度変化も調査。トリチウムは、いずれも再処理工場の試運転の影響で上昇したが、すぐに試験前の値に戻り、原発事故の影響はみられなかった。セシウムは、いずれも試運転の影響はみられず、原発事故で海水は最大1リットル当たり0.37ベクレル、魚介類は最大1キロ当たり11ベクレルまで上昇したが、その後は緩やかに減少した。

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