外交政策を担当する官僚が、ひたすら影響力を失い続ける中で、その多くはロシア国内の事情に意識を向けるようになった。2015年に外務省報道官となったマリア・ザハロワ氏が、その新しい展開の代表的存在だ。

「彼女以前は、外交官は外交官としてふるまい、洗練された言葉遣いを選んでいた」。ウクライナ侵攻に抗議してロシア外務省から辞任したボリス・ボンダレフ氏はこう言う。

しかし、ザハロワ氏の登場と共に、ロシア外務省の定例記者会見は、見世物と化した。答えにくい質問をする記者に向かってザハロワ氏が怒鳴るのはしょっちゅうで、外国からの批判に同氏はしばしば侮辱でもって応えた。
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-66714180