【9月7日 CGTN Japanese】中国ではこのほど、「新疆へ海鮮を食べにいらっしゃい」がSNSでトレンド入りしました。サーモン、ティラピア、バナメイエビなどの水産物が続々と豊漁となり、新疆の漁場でとれた「海鮮」は中国の国内市場はもとより、ロシアやシンガポールなど海外にも輸出されているということです。

 内陸部での「海鮮」の量産について、SNSのコメント欄では「信じられない」と驚きを表す書き込みや「新疆産の『海鮮』は『新鮮』と呼ぶべきだよね」と揶揄する書き込みも寄せられています。

 イリ・カザフ自治州尼勒克(ニルカ)県喀拉蘇(カラス)郷のサーモン養殖場では、とれたてのサーモンが24時間以内に加工、包装、輸送などの全工程を終え、消費者の食卓に届けられます。同養殖場では毎日、最大で50トンのサーモンの加工が可能です。ニルカ県で養殖されているサーモンの品種はトラウトサーモン(食用目的で養殖されたニジマス)で、世界では長い養殖の歴史があります。

 ユーラシア大陸の奥地に位置する新疆は「海から最も離れた地域」といえる一方で、新疆のニルカ県は実は冷水性の魚の養殖には最適な場所です。ここには猛暑日がほとんどなく、天山山脈から流れてきた氷河の雪解け水は冷たくて純度が高いうえ、酸素が豊富に含まれており、冷水魚の成長に適した自然条件が備わっています。ニルカ県産のサーモンは今年、6000トンの量産目標を達成する見通しだということです。

 冷水魚のほか、新疆の多くの地域では豊かな資源を利用して広大な漁場が作られました。ティラピア、バナメイエビ、クルマエビ、アミメノコギリガザミ、シーバス、ハタなど、かつての不毛で荒涼としたイメージのゴビ砂漠では今、新鮮でおいしい水産物が大量に養殖されています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News

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