中国が日本産水産物を全面的に禁輸したことをうけ、政府は消費案を模索している。9月5日の朝日新聞によれば、政府内では自衛隊向けに水産物を提供する案も出ているという。

 そうしたなか、海上自衛隊が動きを見せた。防衛省は、すでに「日本産水産物の消費拡大に取り組む」との通達を省内に出しており、5日には取り組みの一環として、新たなロゴマーク「艦めしーふーど」を発表。ロゴには、「元気の素は国産水産物!」というメッセージも描き込まれていた。

海上自衛隊の公式「X」では、こうつづられている。

《海を主な活動の場とし、海に最も親しみを感じている海上自衛隊として、国産の水産物をはじめ国産食材の消費拡大に資する取り組みを今後積極的に実施していきます。お馴染み「#艦めし」をモチーフに、新たに「#艦めしーふーど」のロゴマークとともに、国産水産物を取り入れた「艦めし」など発信します!》

 さっそく6日には、補給艦「はまな」の名物だという「鯛めし」を紹介。《 甘味、コク、旨味の詰まった国内産のお米と、 複雑な潮流で鍛えられた、身の絞まった長崎県産の鯛との融合! 皮に焦げ目をつけることで、香ばしい香りのする鯛めしになりました。》と説明し、レシピも掲載している。

 海上自衛隊広報室の担当者が、こう語る。

「『艦めしーふーど』は、もともと海上自衛隊の公式サイトにも掲載してきたレシピページ『艦めし』の派生版です。『艦めし』は、実際に日々隊員たちが口にしている食事のレシピをご紹介し、ぜひご家庭でも作っていただきたいという思いから始めました。

『艦めしーふーど』では、なかでも国産水産物に特化したレシピを紹介していく予定です。

 中国の水産物禁輸をうけ、国内で水産物を積極的に消費していく活動に、海上自衛隊として少しでも力になれればと考え、企画を発案しました。

 これまでも国産水産物を使用したメニューが多くございますので、それらのレシピをご紹介し、我々や一般の方々で水産物を消費していければと思います」

 今後は、レトルト商品の販売も検討しているという。

「『艦めし』ではカレーのレシピを掲載しているのですが、現在、企業さんがそのレシピを忠実に再現し、レトルト商品を販売してくださっています。『艦めしーふーど』関連でも、そういった形で一般の方に広く届けられれば、というのは担当者として一つの願いです。 

 海上自衛隊としても、これまで以上に国産水産物を取り入れ、隊員に喫食させられるかを検討しているところです。今後もメニューは増えていく予定ですので、SNS等で積極的に発信していければと考えています」(広報担当者)

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