東京地検特捜部による国会議員の逮捕は、この3年9カ月で秋本真利衆院議員が4人目だ。元職の在宅起訴、略式起訴を含めると8人が立件されたことになり、「政治とカネ」を巡る不祥事が相次いでいる。

特捜部は2019年12月、カジノを含む統合型リゾート(IR)を巡る汚職事件で、元副内閣相の衆院議員(当時)、秋元司被告=1審で実刑、控訴中=を収賄容疑で逮捕した。現職の逮捕は、小沢一郎衆院議員の元秘書、石川知裕元衆院議員=政治資金規正法違反で有罪確定=以来、約10年ぶりだった。

 以降は自民党に所属していた大臣経験者らの逮捕・起訴が続いた。19年参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件では20年6月、いずれも現職だった元法相の河井克行元衆院議員と妻の案里元参院議員を公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕。元法相は100人に計約2870万円を渡したとして1審で実刑となり、控訴を取り下げて確定。案里元議員は一部を共謀したとして1審で有罪が確定した。

 21年1月には農相在任中に鶏卵生産会社から現金500万円を受領したとして、吉川貴盛元衆院議員=1審で有罪確定=を収賄罪で在宅起訴。同年6月には有権者に約80万円相当を配ったとして公選法(寄付の禁止)違反で元経済産業相の菅原一秀元衆院議員を略式起訴した。

 21年12月には無登録で新型コロナウイルス対策特別融資の仲介をしたとして、貸金業法違反(無登録営業)で元副財務相、遠山清彦元衆院議員=1審で有罪確定=を在宅起訴。直近では22年12月、政治資金収支報告書に計約4900万円を記載しなかったなどとして政治資金規正法違反(不記載・虚偽記載)で元副外相の薗浦健太郎元衆院議員を略式起訴している。【遠藤浩二】

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